茶碗や皿、鉢などの底にある基台を高台(こうだい)と呼び、
その形や特徴によってたくさんの呼び名があります。
ほんの一例ですが、
・輪高台・・・同心円の輪状になった最も一般的なもの
・三日月高台・・・幅が均等でなく、片方は厚くもう片方が薄い三日月形のもの
・兜巾(ときん)高台・・・中央部が突き出した兜の先端に似たもの
・割(わり)高台・・・十文字や数箇所削りだしたもの
・切り高台・・・足の部分に切り込みを入れたもの
どんな高台を付けるかは、その産地の伝統、作家の個性、
また、実用面、鑑賞面など、理由は様々です。
特に抹茶碗やぐい呑みなどでは単なる輪高台ではなく遊び心のある高台がよく見られます。
輪高台(晃子 湯呑)
兜巾高台(靖之 湯呑)
高台がない(靖之 カップ)
高台は器の裏側についているので地味な存在ですが、実は作品全体の印象を決める重要な部分です。
私はよく、「高台にもっと面白みを」と言われるのですが、
それでもひたすらきれいでシャープな同心円を作る輪高台を目指していています。
逆に靖之君は様々な種類に挑戦していて、遊び心のある高台を得意としています。
また、上の3番目写真はの高台がないものですが、代わりに目跡(めあと)と呼ばれるものが有ります。
これは、本焼き時に底がくっつかないように土をかませた跡で、端にうっすらと白く見える3つの丸い跡がそれです。
高台は作った人の個性が最も直接出る部分でもあるかな、とも思います。