私の目指しているものとは具体的にどういったものなのだろう。
最終的にたどり着きたいものとはどういうものなのか。
常に自分に問いかけ続けていますが、実は今も答えは見つかりません。
ですが、最近なんとなく気付いたことがあります。
私が作りたいと思っているのは絶対的に美しい形と、そしてそこに描くに美しい図。
形は主にろくろで成形します。
なのでろくろが上手くなりたい。
絵付けは「泥彩」と「上絵」で行っています。
泥彩では構図を意識しているので、最高の構図を求めたい。
上絵ではしっかりとした、そして勢いのある筆の運びを行いたい。
「これだ!」という目指したいものが明確に見えていなくとも、
技術的なものを鍛錬していくことで、「わたしのもの」は自ずと目の前に表れてくるのではないか。
絶対的に美しい形を模索しつつ、それを実現できるように技術、体を鍛錬する日々。
わたしの器は、その過程を総合した表現型なのではないかと。
「私」という意識を取り去った感覚で作ったものが、「わたしの器」です。
泥彩鳥文一輪挿し