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カプコプ晃子

靖之の器 1


靖之君が目指しているのは「シンプルで力強いもの」です。

と言っても、「シンプル」も「力強い」も、人それぞれでイメージするものは全く違うと思います。

(私もそうですが、自分の作りたいものを言葉で説明するのは難しいです・・・)

彼の中の、その「シンプルで力強い」イメージを表現できる技法が、

「天目釉(てんもくゆう)」「黒釉(こくゆう)」 (どちらも黒い色調の釉です)

「灰釉(はいゆう・かいゆう)」

「象嵌(ぞうがん)」でした。

「天目釉」の作品にについてご紹介します。

「天目釉」は、鉄分を多く含んだ釉の一種で、焼成中、釉が窯の中で変化し、その表情・景色を生みます。

成形や釉掛けのような作業と違って、焼成中に窯の炎が釉に起こす変化は、どんなにがんばっても自分の手の届かない領域があります。

天目釉は、特にこの炎の作用を期待していることもあり、良いものが出たときにはとても嬉しそうです。

「天目釉鉢」

「天目釉三角鉢」

靖之君の世界でした。

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